日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

ログイン&ペイメントで繁盛?

 

“爆買い”でおなじみの中国人観光客は、スマートフォン片手に買い物をするという。人気ランキングや新商品に関する中国語のネット情報をチェックするらしい。それらの情報は頻繁に更新され、突然売れ筋が変わることもよくあるとか。

ネットの口コミ情報が消費者に及ぼす影響は、どんどん拡大している。ネット上で新商品が話題になれば、注文が殺到して生産が追いつかなくなり、相次いで出荷停止をせざるを得なくなる。各社は<需要予測の仕組みを見直す>必要にかられる。

日本企業は、販売時点情報管理システム(POS)などを活用した科学的な市場調査に力を入れてきたが、今後はネット口コミの分析も重要になりそうだ。また、一般の口コミと見せかけ意図的に流した情報で、購買意欲をあおる商法もあるようだ。消費者としてはネット情報を参考にしつつ、それに踊らされない賢明な消費行動を心がけたい。

 

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ネット上に数多いECサイト(electronic commerce)とは、自社商品やサービスを、インターネット上のウェブサイトで販売するサイトのことである。 私もよく利用させていただいている。

わざわざ買い物に出かけることがないので、爆買いに出会うこともなければ、品切れに遭遇することもない。その中でもよく利用するのがAmazon(アマゾン)さんである。本日も早朝に注文したばかりである。

そのAmazonが先月から始めた新サービス「ログイン&ペイメント」にとても興味がある。内容はいくつものエントリで紹介されているが、自社サービス(Amazon.co.jp)以外のECサイトでも、Amazonの会員IDを使ってクレジットカード決済が可能になるというものだ。

 

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利用者はサービスを導入したECサイトからAmazonのIDを使いログインすると、住所氏名やカード情報などを入力せず、買い物ができるというものだ。巨大なECサイトでもあるAmazonが、競合相手に決済機能を提供するというのはユニークであるが、一昨年からすでに海外では提供されている。

5月11日の発表と同時に、ミュージカルなどの「劇団四季」と、飲食店・宅配サービスをまとめた「出前館」の2サイトで利用可能になっている。劇団四季のチケットをサイトで購入・予約する際、支払い方法としてAmazonを選べるのである。そして、Amazonに登録済みのクレジットカード払いで購入ができる。

出前館では、登録会員が自分のIDとAmazonのIDを連携させることで支払いが可能になる。出前館の非会員は、トップ画面からAmazonのIDでログインして出前館の会員登録を行うと、氏名や宅配の届け先住所などをAmazonの会員情報から転記できるようになるという。

 

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米国でこのサービスを導入しているサイトでは、注文成約率が10%~34%改善したという。それぞれのECサイト利用者も、買い物前に色々な情報を登録する作業や、情報漏出の危惧で心配になり、せっかく(ECサイトを)訪れても購入せずに帰ってしまう(ウェブサイトから離れる)人が少なくなかったのである。

手慣れたAmazonと同じに買い物ができ、購入でトラブルがあった際には、当事者間で解決できなければAmazonが仲介してくれることも、安心感につながるのだという。
Amazon利用者にとっては、かんたんに支払えるECサイトの広がりが、なによりのメリットといえそうだ。

ECサイトへのログインにAmazonのアカウントが使えれば、パスワードを増やすこともなく、(支払いのための)二重ログインの手間も省ける。

 

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あとは、新システムを導入するECサイトが増えてくれれば利用者も助かる。
しかし、導入サイトはAmazonによる審査を受けなくてはならず、自社のECシステムを対応させる作業も必要になってくる。また、トラブルに備え、一定期間分の売り上げが
Amazon側で留保されるため、ビジネスがある程度安定していて、資金的に余裕のある事業者でないと導入しにくい面がある。

Amazonジャパンによると、発表後は多くの問い合わせが来ており、ECサイトに「ショッピングカート」や「支払い」のシステムを提供する開発事業者と連携し、アマゾンログイン&ペイメントを導入しやすくする動きも進んでいるという。

このシステムの行方はまだわからぬが、買いやすいシステムで商品の選択肢が増えるのはとても楽しみなことである。爆買いをすることはもうないだろうが、必要なものの品定めがたっぷりとできるのはうれしい。