日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

すてきな懐石料理のあとに神話を堪能

 

懐石料理のおいしいお店があると訊き、大山(神奈川県伊勢原市)の麓に行ってきた。そこでは宿泊もできるとのこと。せっかくの懐石料理にお酒がないというのも淋しいため、車の運転もあるので泊まるしかない、との選択肢であった。

 

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豪勢な夕食と朝食付きの宿泊料金は格安である。これから何度でも行きたくなるすてきなお店であった。2日目の朝食後のコーヒータイムに、女将から「5分だけよろしいですか?」と、聴かされた大山や神話の語りは流暢で、結果的には1時間を要した。まったく興味がなかった神話も、あのように話されると、思わず引き込まれる。

 

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大山祗神(オオヤマヅミ)はイザナギイザナミの子供にあたり、娘のコノハナサクヤヒメは天孫ニニギの嫁となり、その子供たちが山幸彦・海幸彦だそうな。
地上に降り立ったニニギ命は、美しい女神のコノハナサクヤヒメに惚れた。そして、父親であるオオヤマヅミ神に会いに行くが、姉のイワナガヒメも一緒にと、セットで嫁入りを勧められた。しかし、イワナガヒメはブサイクで、ニニギ命はすぐに突き返した。オオヤマヅミ神はそれを嘆いた。

 

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イワナガヒメは長い間、行方不明のままであったが、今は大山・阿夫利神社の左後ろの祠に、コノハナサクヤヒメと並んで祀られている。イワナガヒメが祀られるまでにはドラマがあり、(懐石料理店の)女将の並みならぬ尽力があったようだ。あまり長々と書くとボロが出そうなのでやめるが、お参り前にそのいきさつを訊いていただけに、いつもより崇高な気持ちで拝めた。

 

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さて、そのお店の中には、巨人の原監督や菅野投手の写真も飾ってあった。撮影された日付が昨年の元旦である。女将に、「原さんたちはよく来るのですか?」と尋ねたところ、十数年来のお付き合いだそうだ。最近亡くなられた原 貢さんが、大山への信心で、毎年元旦に原家の一族が集まるそうだ。このお店で新年の挨拶をして、神官である(女将の)ご主人とみんなで山に登るらしい。この14日に行われた貢さんのお別れの会にも、女将たちは列席されたそうである。