日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

光と影

私はiPodで音楽を聴きながら撮影することがよくある。この日はそうでなかったのであるが、頭の中でずっとある曲が流れていた。
浜田省吾さんの『光と影の季節』という作品である。

 

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その日は、まさに光と影の季節を感じられるすばらしい日であった。
生物や物体のすべては、光を反射してその存在を現す。頭でわかっていても、なかなか体感できていなかった。それが、木の葉一枚や、すすきの穂からも、光の反射を意識できた。まるで、すべてが鏡のようにである。

 

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日の光は、反射をさせてすべてのモノの存在を示すかわりに、その影を宿す。そう思いながら眺めていると、影までが愛おしく見えてくる。今までは、光を強く意識していたが、影に興味を持ち始めている。

 

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谷崎潤一郎さんの『陰翳礼賛』を初めて読んだときの感動は今も忘れないが、建造物の内部で醸し出される世界であると思い込んでいた。それが、身のまわりの屋外にもあった。自然の中にある、光と影の調和。影の中に身を置いて、差し込む光を感じるうれしさ。今の季節だからこそ感じられるのかもしれない。