テンションとモチベーション
バブル期及びバブル崩壊以降も、「テンション」という言葉を好んでよく使っていた。仕事の売り上げを伸ばすべき勢い付けや、仕事帰りの居酒屋での乾杯も「さあ、テンションを上げていくぞ!」との掛け声。とにかく何にでも使える便利な言葉であった。
ところがいつのまにか、そのテンションを上書きするが如く、「モチベーション」という言葉がのさばってきた。自分たちが「テンション」として使っていたシーンで、ことごとく「モチベーション」に置き換えられているかのようなのである。
以前からそのちがいがよくわからず、何度もネットで調べたが、いまだにさっぱりわからない。
○「テンション(tension)」とは、やる気や気合、気力などを意味する和製英語であり、また、張力、緊張や不安、圧力、電圧を意味する英単語。
○「モチベーション(motivation)」とは、意欲の源(みなもと)になる「動機」のこと「仕事を頑張りたい」という意欲を持っていると、その意欲の源になる「彼女にモテるから」「お金がもらえるから」などの動機付けこそが、モチベーションだとか。
一般には、動機の結果として現れる意欲(=仕事を頑張りたいという気持ち)の方を、モチベーションと表現している。
かんたんな要約であるが、「テンション」の方はわかりやすい。そのつもりで今まで使ってきたのであるから。それに比べ「モチベーション」はあいまいでわかりにくい。
私の勝手な判断で、「テンション」は点のような気力や勢いで、その瞬間のつながりが持続されるもの。かたや、「モチベーション」は線のようで、長期的な気持ちの持続。
やはり、自分にとっては、線のようにつながる長期的な持続はどうも性に合わない。
「テンション」と「モチベーション」の使い分けで、自分の使用例を作ってみると、
「仕事も遊びも、常にテンションを上げていきたい。そのモチベーションは人生を楽しみたいからである。」
これではテンションが上がらず、モチベーションも低迷しそうである。
やはり、瞬間的な勢いのあるつながりが大好きである。だれかと酒を飲みにいくときも、急に決まって、今すぐに飲みに行くというのがうれしい。前もって約束をしていると、約束の日までに、「なんか行きたくないなぁ」というテンションの急落下がよく入り込む。結局、モチベーションがすぐに途切れるからなのであろう。