日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

池がにぎやか

前(といっても数十年前)から、行こうと思ったまま、まったく来れなかった池である。この池とは縁がなかったのかといえば、まったくの逆で、仕事の担当が変わっても、どういうわけかこの前の道路はよく通るハメになる。これほど縁の深い池はまず他には見当たらない。何年も毎日のようにこの前の道路をうろちょろすることもよくあった。

しいていえば、鎌倉街道のこの場所が渋滞ポイントのため、出入りをしたくないという深層心理があったのかもしれない。休日などは駐車場が混んでいるのをよく見かけている。それで尻ごみをしてしまうこともあったのだろう。電車とバスを乗り継いでくればいいのであるが、そこまでの根性もなかった。しかし、入ってみるととても落ち着けて、道路から見るよりはるかに広くてゆったりできた。ということで、長年の念願であった、町田市(東京)の薬師池公園に訪れた。

 

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駐車場側の入り口からすぐのハス田では、親子連れが多く、夢中でザリガニやメダカをとっていた。私たちが子どもの頃は日常的な遊びであったが、今の若いお父さんとお母さんたちは子どもに教えながらも自信なさげで、見ていておもしろい。ザリガニを子どもが見つけると、子ども以上に大声ではしゃいでいた。そして、子どもよりも真剣になってとろうとしている。

 

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池の方へ移動すると、ハス田とはちがった風景が広がる。案内板をみると、この時期には見頃の花もないようである。が、人見知りとはまったく無縁のうちの奥さんが、さっさと公園管理をしているおじさんと話し込み、彼岸花がきれいに咲く穴場を情報収集してきた。その穴場を少し登ると、大きな銀杏の木がある野津田薬師堂があり、なかなか快適な時間を過ごせた。

 

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野津田薬師堂でお参りをしていた中高年の男性が、耳寄りな情報を教えてくれた。階段を降りてすぐのところにめずらしい木があるとのこと。わざわざ、前まで案内してくれた。写真を見ていただければわかると思うが、人面魚ならぬ「魚面木」なのである。テレビ局も撮影をして、放映されたらしい。ご存知の人も多いかもしれないが、私たちはまったく知らなかったので喜んだ。

 

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見知らぬ人とのなにげない会話で、教わることがたくさんある。そういうことが、どこかに訪れた想い出として残っていくのであろう。帰りに見た池はとてもにぎやかであった。亀さんがけっこうのさばっているような気がした。ハス田を通りかかったら、来るときにザリガニがうまくつかまえられるのかと、心配げに話してくれた若いお父さんが、「たくさんとれましたよ!」と元気な声をかけてきてくれた。