日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

うれしいヒント

今読んでいる、小説『マディソン郡の橋』の中にお気に入りのフレーズがある。

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やがて、自分が写真に撮っていたのは物ではなく光だったことに、彼は気づいた。被写体は単に光を反射する媒体にすぎない。いい光さえあれば、撮るべきものはかならず見つかる。
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登場人物のロバート・キンケイドの紹介文の一節で、彼がカメラマンを志し自分の天職と気づくきっかけとなる瞬間でもある。
詳しくはないが、絵画などでも光の使い方はとても大切なように感じる。

昔から、写真はよく撮っていたが、写真をどう撮ればいいのかわからないままであった。
旅先の風景を撮影しても、絵葉書や観光案内のパンフレットと同じみたいで、自分で撮影した証し?みたいなものがまったく感じられなかったからである。

銀塩写真のラボで、営業の仕事を長年勤めた。
そのときも、静止画写真を撮るより動きをそのまま収められるビデオカメラの方に凝った。
デジカメの時代になり、手軽に撮れるということで、写真を撮る機会は増えたが、平凡でありきたりの写真にいつも納得のいかないままであった。

そんな私にとって、上記のフレーズにある、物ではなく光を撮る、被写体は単に光を反射する媒体、という文面はとても衝撃的である。通勤や仕事中の電車内や街の風景の中に、光を意識して見てみると、今までにないなにかが見えてきそうなのである。

時間の余裕ができたらさっそくカメラを持って、光を意識した写真やビデオを撮影したくなっている。それが今では楽しみである。