日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

3D抜きの隠し味

映画『アバター』をDVDで改めて観た。
映画館で公開中に観たときは、壮大な画面と物語の展開のすばらしさ、そしてなによりも新時代の3D画面に触れて感動した。

3D映画については、その後に別の作品を鑑賞したが、『アバター』ほどの迫力がないため、わざわざ3Dにする必要性を感じられず、疑問を感じながらの視聴であった。
また、3Dはなによりも疲れる。実際に映像が飛び出るわけがないため、脳への錯覚を促して目や脳への影響はどうなのだろう? という気にさえなってきた。

そして最近、3D抜きの『アバター』を40インチのデジタルハイビジョン画面で観たい、という気持ちがムクムクと湧いていた。ただ、わが家にはデジタルサラウンドの機能がないため、『アバター』観賞用のために「無線サラウンドヘッドホン」を衝動買いして備えた。2Dになってもサラウンド音声だけは抜きにできないからだ。

鑑賞後の感想として、とてもよかった。
3D画面に邪魔?されることがない分、物語そのものにグイグイと引き込まれる。
2回目ということがあるにしても、2Dだからこその安定感で、映画館で観たとき気がつかなかったシーンやストーリーの流れも、あらためてよくわかった。

異星の原住民ナヴィ族の方への感情移入も、映画館のときよりも激しくて、超大型重機や爆撃で自然破壊をする悪者地球人(ほとんどアメリカ軍であるが)を、野生動物の力も借りて退治するクライマックスシーンで大昂奮である。3Dではないからこそ見えてくるようななにかを感じさせられる。

余談であるが、あんなにおもしろい『アバター』はその年のアカデミー作品賞を逃し、キャメロン監督の元妻の作品が受賞したというのもわかるような気がする。
『アバター』ではアメリカ軍がさんざんコケにされるのに対して、受賞作では終わりの見えない泥沼戦争の爆弾処理のたいへんさをテーマにしているという「その差」だから。