日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

魅惑の歌声

今まで女性ボーカリストの楽曲をこれほど聴くことはなかった。
とくに訳があるわけではないが、男性ボーカリストの曲がほどんどであった。

声がふるえているような独特な歌い方。かわいらしさがある。たどたどしい日本語。今の韓国アーティストに通ずるような純情さ。『悲しみのアリア』という名曲を歌った石田ゆりさんや薬師丸ひろ子さんの(ボーカルの)雰囲気と共通するものがあるのかもしれない。

この人のある曲は昔からリアルタイムで本能的に大ファンであった。
八月の濡れた砂』。映画作品であり、私らが若き時代の湘南海岸を舞台にしたものであるが、作品の内容はどうということはなく湘南海岸のなつかしい雰囲気だけが楽しめる。
ただ、エンディングシーンに流れるテーマソングの歌声がたまらなく好きである。
聴いているだけで、からだの中からぞくぞくしてきてしまう。

『エッセンシャル・ベスト 石川セリ』というアルバムを何度も何度も聴いているのだが、まったく飽きない。冒頭の『ダンスはうまく踊れない』は井上陽水さんの作品で、結婚前にセリさんの前で30分で書き下ろしたとかのエピソードがある。セリさんのための曲だけあって、彼女独特の活き活きとしたボーカルが楽しめる。のちに別の方がカバーしてヒットさせたが、セリさんのすばらしさにははるかに及ばない。

このアルバムの中の作詞、作曲、編曲などのスタッフの面々もすごい。
ご本人も作詞したり、陽水さんをはじめ、南佳孝さん、中村治雄さん、下田逸郎さん、荒井由実さん、松任谷正隆さん、矢野誠さん、瀬尾一三さん、大塚博堂さん、松本 隆さん、林哲司さん、樋口康雄さん、佐藤健さん、山川啓介さん・・とすばらしい方ばかり。

そして、最後に 作詞:吉岡オサムさん / 作曲:むつひろしさん / 編曲:Pepeさん による私の中の永遠の名曲『八月の濡れた砂』で締めくくられる。

勉強不足でもうしわけないが、セリさんは今も歌手活動をされているのだろうか。
もし、されているのであれば、ご主人の井上陽水さんとのジョイントコンサートもぜひ観たいものである。