日日平安part2

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プロ野球はねじれ現象?

今は、日本シリーズ熱戦の真っ最中です。このシリーズを称して「内弁慶対決」といわれているのがおもしろい。どちらもホームグラウンドの試合に強く、中日は53勝18敗1分と35もの貯金です。またロッテもホームの成績は44勝26敗の貯金18で、今季パ・リーグでナンバーワン。一方、ビジターグラウンドでの試合では、いずれも大きく負け越して「内弁慶」の両チームです。

それぞれがホームグラウンドの特性に合った野球をしていて、中日は(日本一ホームランが打ちにくいといわれる)ナゴヤドームの広さを武器に、一発長打ではなく、投手を中心とした守りの野球を得意としています。また、千葉マリンスタジアムの名物は強風で、海から吹いてくる風の影響を受け、打球があらぬ方向に流されることがある。日頃、守り慣れていないビジターの選手はミスが起きやすいため、ロッテは積極的に打っていく攻撃型チームに徹しています。

話変わって、今季セリーグで優勝を争った中日、阪神、巨人の3球団のチーム成績に目を向けてもおもしろい。今季のチームホームランは巨人が12球団中1位の226本で、119本の中日と107本差。12球団2位の阪神は173本です。

得点力では阪神が1位で740点、539点の中日と201点差、2位の巨人は711点。打率でも阪神が.290とダントツ1位です。これだけみれば、阪神と巨人が12球団の打撃部門を牛耳っているのに、中日はおろかパにもかなわない両チームです。

今季のセパ交流戦の順位では、1位から6位のすべてをパリーグチームが独占、7位から12位はセリーグの6球団という(両リーグの力の差が)ハッキリした結果が出ました。
それまでの交流戦でもパリーグ優勢との感はありましたが、これほどの差が今季に噴出したことがやはりおもしろいです。

中日の野球ではありませんが、セに比べてパの選手たちは広い球場での野球を熟知しています。投手の強い投球、それを打ち返す強い打球、そして走塁や守備範囲の広さに対応した脚力。広いグラウンドを得意としている中日でさえ、交流戦でパリーグの野球にはかなわないほどでした。

逆に、CSのファイナルステージで落合監督が指摘していた巨人の打撃陣の穴は、狭いといわれる東京ドームの影響があるとか。バットの真芯でとらえない当たり損ないの打球でもホームランになるため、バッティングが雑になるとのことです。それが広いグラウンドでは通じない大きな要因だそうです。

現大リーガーの松井秀樹選手も(大リーグデビュー前の)最後の日本のシーズンでは自己最多50本のホームランを放ったものの、大リーグ8年で打ったホームランは平均で20本である。

これも、東京ドームを本拠地としていたのと大リーグの広い舞台での差が数字でハッキリと表れているといえるでしょう。一方、イチロー選手は日本より広い球場で自己のヒットゾーンを余すことなく活かして大記録を更新しています。

球場の差だけではないにしても、その影響はとても大きいはず。野球の質がまったく変わってしまうほどの影響力もあるようで、今季にそれが強く現れました。