日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

刻々と動く時計へテンポ良く

 

刻々と動く時計の秒針を見ながら、だれが1分を60秒にしたのだろうと考える。
それは、紀元前3~1世紀のバビロニア(現イラク南部)人だという説があるようだ。

60は2、3、4、5、6、10・・・と、多くの数の倍数になっているため、使い勝手がよかろう、というのが定説だとか。1分は10秒の6つ分と考えれば、あせる気持ちも鎮まる。

往年のプロ野球投手・土橋正幸さんはテンポよく投げ込む小気味よさから「江戸っ子投法」と称された。

実家が浅草の鮮魚店で、明るく朗らか、一本気の人情家。歯切れのいい口調も含めてその呼称になったようだ。東京出身のプロ野球選手の中で、江戸っ子の異名で一番親しまれたのは土橋さんだという。

 

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1962年、東映フライヤーズパ・リーグ初制覇した当時のエースは土橋さんであり、阪神相手に日本シリーズも制しMVPとなった。1958年、全盛期の西鉄ライオンズ相手に9連続を含む16奪三振は当時の新記録。

実家の鮮魚店を手伝いながら、浅草・フランス座軟式野球チームから東映にテスト生で入団。のちに、軟式出身の投手として活躍した大野豊さん(広島)もいるが、数少ない異色の経歴だった。

プロ野球を見慣れていると、高校野球が新鮮に映る。その魅力のひとつにテンポの良さが挙げられる。1敗すれば即敗退という厳しい条件の中、プロの試合より短い時間内で熱い戦いが繰り広げられる。

クライマックスシリーズ(CS)への疑問で、プロ野球離れしてだいぶたつが、高校野球のテンポで改めて野球の楽しさを教わった。

 

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プロ野球は両リーグとも6チーム中(上位)3チームに入れば、日本シリーズ挑戦へのチャンスが与えられる。「リーグ戦で優勝できなくても3位内に入ればいいのだ」との甘い精神構造が、試合のテンポを悪くしているような気もしてくる。

野球は試合時間が読みづらいスポーツである。展開次第では、延長戦もある。
アメリカでの草創期はもっとすごく、先に21点を取った方が勝つルールだったとか。それでは、時間の見当はほとんどつかない。

力に差があればすぐ終わり、拮抗していれば延々と続く。あまりにも不便なので、攻守を“9回”に決めたようだ。それでも、大リーグは今も延長戦で(原則)決着がつくまで続ける。本場のプロの意地なのであろうか。

超高齢社会の日本は、“多死社会”でもあるといわれる。
年間130万人近い人が亡くなり、2030年頃には160万人を超すとか。

多くの人が死を意識しながら、延びた寿命を生きていく。
“どう生き、どう逝くか”ということに向き合わざるを得ないのなら、限られた時間をダラダラではなく、テンポ良く生きられたらうれしい。